オンライン英会話をやめるときの「返金されるのか」「解約料はいくらまでか」には、各社の規約だけでなく、特定商取引法(特定商取引に関する法律)がかかわる場合があります。本記事では、e-Gov法令検索に載っている条文(特定商取引に関する法律・同施行令)と、消費者庁「特定商取引法ガイド」、国民生活センターの説明に書かれていることだけを整理しました(2026年9月27日確認)。法律相談ではなく、特定のサービスや個別の契約が法の対象になるかどうかは判断していません。自分の契約については、契約内容と公式の規約を確認し、判断に迷う場合は消費生活センターへ相談してください。

この記事でわかること

  • 語学教室が特定商取引法の対象になる条件(期間2か月超・金額5万円超)
  • クーリング・オフの期間(8日)・数え始め・通知の方法
  • 8日を過ぎたあとの中途解約と、事業者が請求できる額の上限
  • 月額プラン・チケット制が対象になるかどうかの考え方(消費者庁のQ&A)
  • 困ったときの相談先(消費者ホットライン188)
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オンライン英会話をやめたいけど、法律で返金してもらえるって本当?
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法律の対象になる契約には条件があります。この記事では条文と消費者庁の説明に書かれていることを順番に整理しますね。
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最初に:確認する順番

  1. 自分の契約が「特定継続的役務提供」に当たるか:語学教室は「提供期間が2か月を超える」かつ「支払う金額が5万円を超える」契約が対象です(下で詳しく説明)。
  2. 当たる場合:契約書面を受け取った日から数えて8日以内ならクーリング・オフ、8日を過ぎても中途解約ができ、事業者が請求できる額には上限があります。
  3. 当たらない場合・判断がつかない場合:まず各社の規約・ヘルプに書かれた解約(退会・休会)の手続きと期限を確認します。各社の具体的な手順はオンライン英会話の退会・解約方法ガイドにまとめています。判断に迷う場合は、消費者ホットライン188で消費生活センターに相談できます。

特定商取引法の「特定継続的役務提供」とは(語学教室の対象条件)

特定商取引法の第41条は、政令で定める「特定継続的役務」を、政令で定める期間を超える期間にわたって提供し、相手方が政令で定める金額を超える金銭を支払う契約を「特定継続的役務提供」としています。消費者庁の「特定商取引法ガイド」は、これを「長期・継続的な役務の提供と、これに対する高額の対価を約する取引のこと」と説明しており、現在の対象はエステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の7つです。

「いわゆる語学教室」の対象条件(特定商取引法施行令 第24条・別表第四)
項目内容根拠
役務語学の教授(学校の入学試験に備えるため、または大学以外の学校の教育の補習のための学力の教授に当たるものを除く)施行令 別表第四 三
期間2か月を超えるもの施行令 第24条第1項・別表第四
金額5万円を超えるもの施行令 第24条第2項

消費者庁の説明では、あわせて次の点が示されています。

  • 金額は総額で見る:「入学金、受講料、教材費、関連商品の販売など、契約金の総額が5万円を超えていると対象になります」。
  • インターネットで行われるものも含まれる:「役務の内容がファックスや電話、インターネット、郵便等を用いて行われる場合も広く含まれます」。
  • 契約の場所:要件に該当すれば、店頭での契約も規制の対象になります。
  • 英検などの試験対策:Q&Aでは、「語学教室」に当たる具体例として「英検等の資格試験等のための語学の教授」が挙げられています。一方、学校の入学試験や、学校(大学を除く)の教育の補習のために行われるものは「語学の教授」に当たらず、「家庭教師」や「学習塾」に当たる可能性がある、とされています。

また、営業のために(または営業として)結んだ契約や、海外にいる人に対する役務の提供などには、この章の規定は適用されません(法第50条)。

出典:特定商取引に関する法律(e-Gov法令検索) 第41条・第50条/特定商取引に関する法律施行令(e-Gov法令検索) 第24条・別表第四/消費者庁「特定商取引法ガイド」特定継続的役務提供・特定継続的役務提供Q&A

クーリング・オフ(期間・起算日・方法)

期間と数え始め

特定継続的役務提供に当たる契約では、事業者は契約の前に概要を書いた書面(概要書面)を、契約のあとに遅滞なく契約内容を明らかにする書面(契約書面)を渡さなければなりません(法第42条)。消費者は、この契約書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録で契約を解除(クーリング・オフ)できます(法第48条第1項、消費者庁「特定商取引法ガイド」)。

  • 書面の内容に不備がある場合:消費者庁の案内は「書面に不備がある場合、正しく記載された書面を受け取ったとはいえません」としています。国民生活センターも、書面の記載内容に不備があるときは、所定の期間を過ぎていてもクーリング・オフできる場合がある、と説明しています。
  • 事業者にうそを言われた・威迫された場合:事業者が事実と違うことを告げたり威迫したりしたことで、消費者が誤認・困惑してクーリング・オフをしなかった場合は、期間を過ぎていてもクーリング・オフができます(法第48条第1項)。
  • 書面が電子で渡された場合:事業者は、相手の承諾を得て、書面の代わりに書面に書くべき事項を電磁的方法で提供でき、この場合は書面を交付したものとみなされます(法第42条第4項)。

通知の方法

クーリング・オフは、書面(はがき可)または電磁的記録で行います。2022年6月1日から、書面のほか電磁的記録でも通知できるようになりました(国民生活センター)。電磁的記録の代表的な例は、電子メール、USBメモリ等の記録媒体、事業者が自社のウェブサイトに設けるクーリング・オフ専用フォームで、FAXも使えます(消費者庁)。解除は、通知を発した時に効力が生じます(法第48条第3項)。

  • 書く内容:国民生活センターは、契約を特定するために必要な情報(契約年月日、契約者名、購入商品名、契約金額等)とクーリング・オフをする旨を書くよう案内しています。
  • はがきの場合:送る前に両面をコピーし、「特定記録郵便」または「簡易書留」など発信の記録が残る方法で送り、コピーと記録を保管します(国民生活センター)。
  • 電子メール・フォームの場合:まず契約書面に電磁的記録での通知先・方法が書かれているか確認します(国民生活センター)。証拠を残すため、電子メールなら送信メールを保存し、専用フォームなら画面のスクリーンショットを残すことが望ましいとされています(消費者庁)。

クーリング・オフをしたときの扱い

  • 事業者は、解除に伴う損害賠償や違約金を請求できません(法第48条第4項)。
  • すでに役務(レッスン)が提供されていても、事業者はその対価を請求できません(同第6項)。
  • 事業者は、受け取っている金銭を速やかに返還しなければなりません(同第7項)。
  • 語学教室で購入が必要とされた関連商品(書籍〈教材を含む〉、CD・DVDなど)の販売契約も、あわせてクーリング・オフできます(同第2項、消費者庁)。
  • これらに反する特約で消費者に不利なものは無効です(同第8項)。

出典:特定商取引に関する法律 第42条・第48条/消費者庁「特定継続的役務提供」・電磁的記録によるクーリング・オフに関するQ&A・クーリング・オフの案内(PDF)/国民生活センター「クーリング・オフ」

中途解約と、事業者が請求できる額の上限

クーリング・オフの期間が過ぎたあとも、特定継続的役務提供に当たる契約は、将来に向かって解除(中途解約)できます(法第49条第1項)。消費者庁のQ&Aは、契約期間中であれば「いつでも、理由の如何を問わず中途解約することができます」と説明しています。関連商品を購入している場合は、その販売契約もあわせて解除できます(同第5項)。

中途解約では、クーリング・オフと違い、すでに提供された役務の対価と、法令で定める額以内の損害賠償などを支払う必要があります。事業者が請求できる額の上限は、語学教室の場合、次のとおりです。

語学教室の中途解約で事業者が請求できる額の上限(法第49条第2項・施行令第30条・第31条・別表第四)
解約の時期上限額
役務の提供開始前1万5千円(契約の締結及び履行のために通常要する費用の額)
役務の提供開始後次の合計
イ 提供された役務の対価に相当する額
ロ 5万円 または 契約残額の20%に相当する額 のいずれか低い額
  • 契約残額:契約の役務の対価の総額から、提供された役務の対価に相当する額を差し引いた額です(施行令 別表第四)。
  • 遅延損害金:条文上の上限は、上の額に法定利率による遅延損害金の額を加えた額です(法第49条第2項)。
  • 払いすぎている場合:事業者がすでにこの額を超える金額を受け取っている場合は、超えた部分を速やかに返還しなければなりません(消費者庁Q&A)。
  • 入会金・入学金:消費者庁のQ&Aは、エステティック、学習塾等の入会金・入学金は基本的にこの精算ルールに従って返還すべき性格のもので、「入学金(入会金)は返還しない」等の特約は無効になる、と説明しています。ただし、初期費用に当たる部分で「提供された役務の対価」として説明できる合理的な費用は請求できると考えられ、請求できるかどうか・金額は個別ケースにより異なる、ともしています。
  • 例外:特定継続的役務を割賦販売により提供する場合などには、第49条第2項などの規定は適用しないとされています(法第50条第2項)。

計算の仕組みの例(仮の数字です)

役務の対価の総額12万円・期間6か月の契約で、「提供された役務の対価に相当する額」が4万円の時点で中途解約したとします。契約残額は12万円−4万円=8万円、その20%は1万6千円で、5万円より低いため、上限は4万円+1万6千円=5万6千円(+遅延損害金)です。12万円を前払いしていた場合は、上限を超える6万4千円が返還の対象になります。

実際の「提供された役務の対価」の計算は、契約書面に書かれた精算方法によります(消費者庁Q&A)。この例は仕組みの説明のためのもので、特定のサービスの金額ではありません。

うそや事実を告げないことで結んだ契約の取消し

事業者が勧誘の際に事実と違うことを告げた、または故意に事実を告げなかったことで誤認して契約の申込みや承諾をした場合、その意思表示を取り消すことができます(法第49条の2)。

出典:特定商取引に関する法律 第49条・第49条の2・第50条/同施行令 第30条・第31条・別表第四/消費者庁「特定継続的役務提供Q&A」(Q13〜Q16)

オンライン英会話の月額プランは対象になる?(考え方)

結論から言うと、「オンライン英会話だから対象」「月額制だから対象外」と一律には言えません。対象かどうかは、役務の種類に加えて、その契約の期間と支払う金額で決まるためです。消費者庁の説明から、確認のポイントになる部分を挙げます。

契約の形ごとに関係する消費者庁の説明(特定継続的役務提供Q&A)
契約の形消費者庁の説明
1か月ごとに更新される月額制Q27(月謝制の学習塾について):1か月単位で契約が更新される月謝制は「政令で定める期間」を満たさないため原則として規制を受けないが、例えば教材を販売しており、契約の実態として政令で定める期間を超えて契約に拘束されると判断される場合は、規制を受ける場合がある。
最初は短い契約で、延長が前提のものQ5:外形上「一か月」としていても、当然に契約期間の延長を前提としており実質的に法律の要件に該当している場合には、当初の契約の時点で規制対象に該当するものと考えられる。
チケット制・会員権制Q3:語学教室等のチケット制・会員権制も基本的に対象。有効期限のあるものは有効期限を役務提供期間とみなし、有効期限のないものは役務提供期間が常に基準期間を超えるとみなす。
複数か月分をまとめた契約Q2・ガイド:期間が2か月を超え、入学金・受講料・教材費・関連商品などを含む契約金の総額が5万円を超えていれば対象。

Q27は学習塾についての説明で、語学教室の個別の契約に同じ考え方がそのまま当てはまるかどうかは、本記事では断定しません。契約書面(または申込み時の画面・メール)と公式の規約で、次の点を確認し、判断に迷う場合は消費生活センターに相談してください。

  • 契約期間(何か月か。自動更新か、最低利用期間やキャンペーンの継続条件があるか)
  • 支払う金額の総額(入会金・教材費などを含めて5万円を超えるか)
  • チケット・ポイントの有効期限
  • 契約書面にクーリング・オフや中途解約に関する事項が書かれているか

法の対象にならない契約でも、各社の規約で休会・退会・解約の手続きと期限が決められています。主要5社(DMM英会話・レアジョブ英会話・ネイティブキャンプ・Kimini英会話・Bizmates)の手順と期限はオンライン英会話の退会・解約方法ガイドに、カード登録・自動課金・最低契約期間などの条件は条件で比べる早見表にまとめています。

困ったときの相談先(188・国民生活センター)

  • 消費者ホットライン「188」:地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます。郵便番号等を入力すると、近くの窓口につながります(消費者庁)。
  • 費用:相談は無料です。相談窓口につながった時点から通話料金がかかります(消費者庁)。一部のIP電話、プリペイド式携帯電話、電話リレーサービスからは、住んでいる地域の相談窓口に直接かけるよう案内されています。
  • 土日祝日:市区町村や都道府県の消費生活センター等が開所していない場合、国民生活センターが10時〜16時に188で相談を受け付けています(一部地域や年末年始、国民生活センターの建物点検日を除く)。
  • つながらないとき:188で消費生活センター等が話中でつながらない場合は、国民生活センターの「バックアップ相談」の電話番号がアナウンスされます。

相談するときは、契約書面(またはメール・申込み画面の控え)を手元に用意しておくと、契約の内容を伝えやすくなります。

出典:消費者庁「消費者ホットライン」/国民生活センター「全国の消費生活センター等」

よくある質問(FAQ)

オンライン英会話の月額プランでもクーリング・オフできる?

特定商取引法のクーリング・オフ(第48条)は、「特定継続的役務提供」に当たる契約が対象です。語学教室の場合は、提供期間が2か月を超え、支払う金額が5万円を超える契約が対象になります(施行令第24条・別表第四)。消費者庁のQ&Aでは、1か月単位で更新される月謝制の学習塾について、原則として規制を受けないが、契約の実態として政令で定める期間を超えて契約に拘束されると判断される場合は規制を受ける場合がある、と説明されています。月額プランが対象かどうかは契約内容によるため、契約書面と規約を確認し、判断に迷う場合は消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談してください。

クーリング・オフは何日以内?いつから数える?

特定継続的役務提供に当たる契約では、法律で決められた書面(契約書面)を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録(電子メールなど)でクーリング・オフができます(第48条・消費者庁「特定商取引法ガイド」)。解除は、通知を発した時に効力が生じます。事業者が事実と違うことを告げたり威迫したりしたことで、誤認・困惑してクーリング・オフをしなかった場合は、8日を過ぎていてもクーリング・オフできます。

8日を過ぎたら解約できない?

特定継続的役務提供に当たる契約は、クーリング・オフ期間を過ぎたあとも、将来に向かって契約を解除(中途解約)できます(第49条)。消費者庁のQ&Aでは、契約期間中であれば、いつでも、理由の如何を問わず中途解約できると説明されています。ただしクーリング・オフと違い、すでに提供された役務の対価と、法令で定める上限以内の損害賠償などを支払う必要があります。

中途解約のとき、事業者が請求できるのはいくらまで?

語学教室の場合、役務の提供開始前の解約なら1万5千円、提供開始後の解約なら「提供された役務の対価に相当する額」と「5万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額」の合計が上限です(第49条第2項・施行令別表第四)。条文上の上限は、これらの額に法定利率による遅延損害金の額を加えた額です。事業者がこの額を超える金額をすでに受け取っている場合は、超えた部分を返還しなければなりません。

困ったときはどこに相談すればいい?

消費者ホットライン「188」に電話すると、地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます(消費者庁)。相談は無料ですが、通話料金はかかります。土日祝日に地域の消費生活センター等が開所していない場合は、国民生活センターが10時〜16時に188で相談を受け付けています(一部地域や年末年始、建物点検日を除く)。

まとめ

オンライン英会話の契約が特定商取引法の「特定継続的役務提供」(語学教室:期間2か月超・金額5万円超)に当たる場合は、契約書面を受け取った日から数えて8日以内のクーリング・オフと、その後の中途解約(請求できる額に上限あり)が法律で定められています。一方、1か月ごとの月額プランなどが対象になるかどうかは契約の実態によるため、一律には言えません。契約内容と公式の規約を確認し、判断に迷う場合は消費者ホットライン188で消費生活センターに相談してください。各社の具体的な手続きは退会・解約方法ガイドをご覧ください。

参照した原文(2026年9月27日確認)